2022年に、スヌーピーがNASAのアルテミス計画で宇宙を旅していました。
うさぎ年の2023年より前に月を観光したスヌーピー。
「スヌーピーはいつ宇宙に行ったの?」「どんな内容だったの?」「アルテミス計画でどんな服を着てたの?」と気になることはつきませんよね。
今回は、スヌーピーが2022年に月旅行したNASAのアルテミス計画についてご紹介します。
アルテミス計画でスヌーピーと一緒に打ち上がった仲間たちの情報もありますよ。
アルテミス1号で月旅行に参加したスヌーピー
スヌーピーの参加した「アルテミス1号」は、アルテミス計画で最初に打ち上げられたロケットです。
アルテミス1号が実施された期間をまとめました。
アルテミス1が打ち上げられたのは、スヌーピーの生まれた国、アメリカのフロリダ州にあるケネディ宇宙センターです。
打ち上げの写真がこちらです。
ロケットエンジンが点火して、スヌーピーを乗せたアルテミス1号が宇宙に旅立つ瞬間だね。
打ち上げに成功したアルテミス1号は、スヌーピーの搭乗する宇宙船「オリオン(ORION)」を切り離します。
宇宙船オリオンは、スヌーピーと一緒に月を周回した後、メキシコ沿岸に着水しています。
回収された宇宙船から降りたスヌーピーです。
穏やかな笑顔を見せるスヌーピー。無事に地球に戻ってきて、計画が成功したことを喜んでるようですね。
スヌーピーの参加したアルテミス1号のミッションは、25.5日間だったんですよ。
スヌーピーが参加したアルテミス1号の目的
スヌーピーの参加したアルテミス1号の目的は、安全性の検証でした。
月面への有人着陸を目標としたアルテミス計画。
計画が始まって最初に打ち上げるアルテミス1号に、安全の証明はありませんでした。
アルテミス1号のミッションは、無人で打ち上げた後に月を周回し、地球に帰還すること。
有人前のテスト飛行でした。
危険を伴うテスト飛行に参加するスヌーピーって凄い。
スヌーピーの月旅行は2回目。1969年のアポロ10号に宇宙飛行士と一緒に月周回飛行を経験した実績もあるんだよ。
アルテミス計画のテスト飛行に参加するスヌーピーは、乗り込む宇宙船を確認していました。
宇宙船オリオンを確認するスヌーピーの写真です。
後ろ姿のスヌーピーは、真剣な様子で宇宙船を見つめています。
大切なミッションに参加するスヌーピーは、アルテミス計画初のロケット打ち上げに気合十分だったようです。
宇宙船オリオンに搭乗したスヌーピー
アルテミス1号に搭載された宇宙船「オリオン(ORION)」には、スヌーピーと3人のマネキンが搭乗していました。
オリオンには、スヌーピーの他にも搭乗していたのね。
アルテミス1号に参加したスヌーピーは、オレンジ色の宇宙服を着用していました。
オレンジ色の宇宙服の名前はOCSS(Orion Crew Survival System)。
オリオンスーツとも呼ばれ、宇宙船内で打ち上げや大気圏突入時に着用する宇宙服です。
宇宙船内で過ごすミッションでも、リスクの高い時にOCSSを着用するんだとか。
OCSSは、スペースシャトル時代より動きやすさを改善し、機能や耐久性を強化した宇宙服。
アルテミス1号は、打ち上げから月を周回して地球に戻るテスト飛行なので、スヌーピーはOCSSを着用してたんですね。
オリオンスーツは、宇宙飛行士に合わせたオーダーメイドなんだって。
スヌーピーと一緒に旅したマネキンたち
スヌーピーと一緒に月面周回した3人のマネキンをご紹介します。
宇宙船の座席に座っているのが、ムーニキン・カンポスです。
足が高くなっているのは、ケガのリスクを減らすため。打ち上げや地球へ帰還する時に、頭の血流を維持できるんだそうです。
人型のマネキンが座席につくことで、座席自体の安全性も確認できるようになっています。
ムーニキン・カンポスは、アルテミス1号の船長(コマンダー)として乗り込んでいたんだよ。
ゾハルとヘルガは、頭と胴体だけのマネキンです。
I am joined on the #Artemis I mission by my two trusted companions, Helga and Zohar, aka the #LunaTwins!
— NASA Artemis (@NASAArtemis) November 28, 2022
Not only are Helga and Zohar joining me here inside @NASA_Orion… they are also joining me here on @Twitter! pic.twitter.com/ubAqyVvAYk
奥にいるのがゾハルで、手前がヘルガです。
マネキン2体が女性の体型なのは、有害な宇宙放射線の影響を受けやすいと言われるから。
ゾハルは、Astroradと呼ばれる放射線を防護する黒いベストを着用。ヘルガは、放射線防護ベストを着用せず旅をしました。
無事に戻ったゾハルとヘルガは、宇宙放射線の影響を確認することになっています。
アルテミス計画は男性と女性が月へ行く予定になってるから、宇宙放射線の影響を知っておく必要があるのね。
アルテミス1号成功のカギはスヌーピー?!
アルテミス1の計画で、スヌーピーは重要な任務についていました。
スヌーピーの任務は「無重力インジケーター」です。
無人で打ち上げられたアルテミス1号の宇宙船に搭乗したスヌーピーとマネキン飛行士たち。
3人のマネキン飛行士は固定され、様々なセンサーを装備していました。
マネキンや座席に装備されたセンサーは、アルテミス計画の安全性に活用されるんだって。
ただ、すべてを固定してしまうと、宇宙空間で無重力環境になったことがわからなくなってしまいます。
「無重力インジケーター」を担当するスヌーピーがいれば、無重力状態を簡単に確認できます。
オリオンの太陽光パネルから撮影した、宇宙船の窓を移動するスヌーピーです。
真ん中にある窓を見ると、スヌーピーが左下から右上に向かってフワフワと移動しています。
漂うスヌーピーを見れば、宇宙船が無重力空間になっていると証明できますね。
カメラ目線で漂うスヌーピーは、さすがよね。
宇宙船で、いつ、どのように無重力になるかもスヌーピーを見ているだけ。
無重力になる瞬間がわかれば、有人飛行で飛行士の活動目安にもなります。
「無重力インジケーター」という重要な役割を担当したスヌーピーは、ミッション成功のカギだったかもしれませんね。
スヌーピーが月旅行したNASAのアルテミス計画って?
スヌーピーが参加したアルテミス計画は、月面への有人宇宙旅行を目標としています。
2019年5月に名前と内容を発表したアルテミス計画は、2024年までに月面への有人着陸を予定しています。
日本人宇宙飛行士も月面着陸に参加するんですって。
アルテミス計画は、アメリカ以外の国もパートナーとして活動しています。
アルテミス計画は、たくさんの人の手で進められているんですね。
世界の企業もアルテミス計画に協力してて、日本はトヨタ自動車と宇宙ベンチャー企業のispace(アイスペース)が参加してるよ。
将来は月面経済を築いて、長期的には人類を火星に送ることを考えてるんだって。
アルテミス計画では、様々なロケットが打ち上げられる予定になっています。
計画最初のアルテミス1号に使用したロケットは、新たに開発された、SLS(スペース・ローンチ・システム)です。
SLSは、地球に近い月や火星へ飛行士と物資の輸送を目的に開発されてるんだよ。
慎重に打ち上げられたアルテミス1号
2022年11月16日に打ち上がったアルテミス1号は、当初2018年後半に予定されていました。
計画で新しく開発されたアルテミス1号は、打ち上げまでに問題が見つかっていました。
- ロケットの溶接問題
- エンジン液体窒素の温度調整不具合(2022年8月29日)
- 液体窒素の漏れ(2022年9月3日)
何回も安全を確認して打ち上げるロケット。開発されたばかりなら、慎重になるのは当然ですよね。
アルテミス1号は、様々な困難を乗り越えて打ち上げられたロケットなんです。
問題が解決した後も、ハリケーンや熱帯低気圧の接近で、アルテミス1号の打ち上げ日程は変更されています。
アルテミス1号に搭載された日本の探査機
アルテミス1号には、スヌーピーの搭乗した宇宙船オリオンの他に10機の衛星が搭載されていました。
NASAの呼びかけで応募した衛星なんだよ。
衛星の大きさはキューブ状で、10センチ×20センチ×30センチの大きさ。キューブサット衛星と呼ばれ、小さくても最新技術がギッシリ詰まっています。
日本の小型探査機「OMOTENASHI(おもてなし)」と「EQUULEUS(エクレウス)」も、他のキューブサット衛星と一緒に打ち上げられていました。
OMOTENASHIは月の着陸と被ばく線量を計測する予定でした。残念ながら地上との通信が安定せず、計画は断念されました。
太陽電池のパネルが光を受けられなくてバッテリーが充電できなかったのが原因みたい。
EQUULEUSは、太陽や月の重量を利用し小さな能力で軌道制御を行う工学的な実証を行います。
アルテミス1号から切り離されたEQUULEUSは、所定の軌道に投入されたことが確認されています。
EQUULEUSは、離れた位置から地球を観測したり、月の裏側に衝突する小さな隕石のサイズや頻度の観測、地球と月軌道のゴミ環境の観測を行う科学的ミッションも行うそう。
今後も日本の小さな探査機の活躍を期待したいですね。
まとめ
2022年にスヌーピーが参加したNASAのアルテミス計画についてご紹介してきました。
有人飛行前の月面周回テスト打ち上げに搭乗したスヌーピー。見事な活躍で重要ミッションを成功させていました。
スヌーピーと同乗したマネキンも、アルテミス計画の安全性を高める役割をしていました。
世界的に人気のキャラクターであるスヌーピーが参加したことで、アルテミス計画が身近に感じることができました。
アルテミス1号と一緒に打ち上げられたキューブサットの今後も気になりますね。
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。